2016年12月29日

テンダーボート兼ライフボートのエンジン換装

今回はテンダーボート兼ライフボートのエンジン換装をピックアップします。


なぜ?エンジン換装になったかと言いますと、エンジン内部部品供給が無く、保守整備が

出来ないので仕方なくですが、お客様にとっては大きな出費となってしまいました。

しかし、新しいエンジンは部品供給も安定しておりますSTYER SE126E25(シュタイヤー:オーストリア)で今後30年は心配なく整備可能でお客様も安心ですね。

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オーストリアから到着したSTYERエンジンにイタリアから到着したZF45マリンギアをセットし早速ベンチテストに据付です。

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テストはエンジン出力最大の110%までJCI検査官、船主様に立ち会って頂き、無事終了です。
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旧エンジン取り出しです。ご苦労様でした。

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新しいエンジン据付では、マウントベースや排気管の作成、海水ストレーナーや燃料油水分離器などの取付、軸心調整など、様々な部品新替や調整が行われ、工期の関係で夜遅くまで作業が続きました。スタッフの皆様ご苦労様です。写真では新エンジンがコンパクトになりエンジンルームが広々しているのが良くわかりますね。

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本船船員と弊社エンジニア他、総勢8名でJCI検査員をお迎えし、重量重心査定試験後の海上試運転スタートです。

ベンチテストは行ってエンジン性能は問題の無い事を確認していますが、艇へ搭載してエンジン性能が発揮されるかはわかりません、一番ドキドキする緊張の時間です

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良かった!!両舷の最高回転2550rpm(定格2500rpmなのでバッチリです!!)、水温、油圧、排気温度など良好でエンジン・ギアからの漏れなどもなく良好、左舷プロペラシャフトからの若干の振動(帰港後誤差0.03mmまで再調整、岡本チーフ修正済み)を発見しましたが大きな問題では無く、試運転は続けられました。

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エンジン換装担当で一児のパパになったばかりの佐神君が現在のノット数を表示してくれました。試運転も順調で良い笑顔です!


その後、旋回力・停止性能・最大出力試験を確認し、無事試運転を終えて帰港しました。




本船は日本船籍なので救命設備関連を変更する場合、JGJCIの承認は必須です!!


JCI大阪・神戸殿に相談し、エンジン搭載前には動力計での耐久テストを行い、換装後の艇は重量重心査定試験後、海上試運転を行う事となりました。多数のデータと確認試験で証明された艇のみに付与される「検査合格証」は発給される事となりました。ハードルが複数あったので一段と有り難味を感じます。本当に関係者の皆様ありがとうございました。




ミズノマリンではプレジャーボートから救命艇まで、国内・海外問わず様々なエンジン代理店とインポーターをしており、オーバーホールや換装など30年の実績を元に安全と信頼の業務を行っておりますので、何時でもご相談下さい。




それでは、本年も大変お世話になり、ありがとうございました。


どうぞ良いお年をお迎え下さい。


来年も、何卒、宜しくお願い申し上げます


LSAサービス課長 井本 達也




ラベル:エンジン換装
posted by mizunomarine_lifeboats at 17:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月28日

レスキューダビット修理

今回の現場は造船業が盛んな広島県で、私、山下の地元、尾道です。

機材はDAVIT INTERNATIONAL製のレスキューボート用ダビットです。

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本船からダビット振出し用の油圧モーターを作動すると数秒後にブレーカーが落ちると聞き修理へ行ってまいりました。私の経験上、実際の不具合と本船から聞いた不具合が相違する事が過去に多々あり、作業前に必ず乗組員に操作してもらい不具合を確認するようにしています。今回は本船から聞いた同じ不具合を確認しました。

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コントロールボックス内にあるブレーカー→コンタクター→油圧モーターと順番に点検していくと、まずコンタクターの入力では定格電圧440Vと正常ですが出力側では220Vと電圧が落ちていました。


これがマグネットコンタクターです。

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オリジナル部品納期が間に合わないため、国内手配で同等品へ交換しました。オリジナルが入荷しましたら、改めて交換です。

コンタクター交換後は上述の不具合は解消されました。

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続いて油圧モーターを点検していくと抵抗値30MΩと高く、またこの事が原因で電流も定格10A対し42Aと異常な数値が見受けられました。

非分解式油圧モーターなのでドイツから部品輸入後、交換致しました。

オイルタンクの中に油圧モーターが入っています!!オイル漬けモーター(((゜Д゜;)))

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オイルを抜くと油圧モーターが見えました。

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油圧モーターを外しタンク内の清掃をしました。


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左が新しい油圧モーターです。

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手際よく新しいモーターに交換。


油圧モーター交換後に試運転するとブレーカーは落ちずに作動良好となり無事完工できました。


以前お客様に、なぜ救命艇装置を扱っている会社の中から弊社を選んで頂いてくれるのか尋ねた所、他社は検査業務はするが検査中に不具合箇所を発見した場合、別の専門業者に依頼して対応するため時間やコストが高く、またドック期間中に完工できないことがあるとおっしゃっていました。

しかし、ミズノマリンでは検査業務は勿論のこと、今回の様な電気トラブル、エンジン修理、FRP補修など救命装置に関わる全てを1社でやってくれるので、安心してお願いしていますと、ありがたいお言葉を頂きました。

自分では当たり前にやっていた為気づかず、お客様にミズノマリンの強みを気づかされました。みなさんもお客様に聞いてみると自社の新しい発見があるかもしれませんね。

ラベル:検査
posted by mizunomarine_lifeboats at 19:05| Comment(0) | Lifeboat Davit の検査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする